AIがバナーを創れる時代に、デザインの“意味”を考える。「デザイン基礎」授業レポート
こんにちは!WEBデザイナーの渡辺です。
このたび、札幌デジタル&どうぶつ・医療・観光専門学校 DX超実践学科の「デザイン基礎」の授業を、前期のあいだ担当させていただきました。 今回は、その前期の授業を振り返ってみたいと思います!
この授業で、いちばん伝えたかったこと
いま、生成AIの進化によって、「見た目」が整ったバナーは誰でも簡単に作成できる時代になりました。
そんな時代の中でデザイナーとして身につけていかなければならないのは、「意図や狙いを定めてデザインする力」だと考えています。
前期の授業を通して、私は一つのことを繰り返し伝えてきました。「デザインには、すべて意味を持たせる」 ということです。
「なんとなく見た目がいいから」ではなく、色ひとつ、文字の大きさひとつに「なぜそうするのか」という理由を持たせること。
「このターゲットにはこの見せ方が響く」「いちばん伝えたいことだから、ここを強調させたい」。そうやって一つひとつの選択に意味を込められる人になってほしい。
それを1年生の最初のうちに、体で覚えてほしいと考えていました。
座学とトレースで、“意味”を見つける
前半の座学では、色・フォント・レイアウトの基礎に加えて、「デザインが人に与える印象」について話しました。
同じ内容でも、色やフォントが変われば受け取る側の温度が変わる。デザインは、見た人の心をどう動かすかを設計する仕事だ、ということを伝えました。
ツールの使い方は、バナーのトレース(模写)で習得。 「なぜこのデザインなのか」を手を動かしながら探るうちに、「あ、ここはこんな意味があるんだ」と気づく学生も。
最初は操作に苦戦していた子が、回を重ねるごとにショートカットを使いこなしていく姿は頼もしいものでした。
最終課題は、自分たちが通う学科の勧誘バナー
実践授業では、まずは実際のクライアントを想定し、与えられた構成をもとにバナーを制作していただきました。
そして集大成の最終課題は、自分たちが通う「DX超実践学科」のオープンキャンパスに、高校生を勧誘するバナーを作成するといったものでした。
大事にしたのは、ターゲットを”自分ごと”にして考えてもらうこと。学生の皆さんには1〜2年前の自分、高校時代を思い出してもらいました。
訴求内容を決めるグループディスカッションでは、「自分はこの学校の何に惹かれたんだっけ?」「この言葉、高校生に刺さるかな?」と真剣に悩む姿があちこちに。
ターゲットを絞り、何を訴求するかを話し合ううちに、「考える力」が養われていくのを感じました。
ターゲットの絞り込みや訴求内容、構成もすべて学生たちで考え、そのうえでそれぞれでバナーを完成させてもらいました。
バナーのデザインは見た目を整えるだけでなく、「この人に、これを、こう伝えたい」という意図を込められるかで説得力はまったく変わってきます。
学生の制作物にフィードバックをする際は、その「デザインの意味」の部分を特に細かく指導していきました。
最初はうまくデザインを言語化できなかった学生たちも、最終課題の頃には自分のデザインを自分の言葉で説明できるようになり、その成長を見ることができたのは私にとっても大きな収穫でした。
最後に
前期の授業を通して、学生のみなさんがデザインを”意味で考える”第一歩を踏み出してくれたことをうれしく思います。
「誰に・何を・どう伝えるのか」を考え抜く力は、これからの時代にとって、ますます欠かせないものになっていくはずです。 この授業での学びが、学生の皆さんのこれからに活きることを願っています。
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